若者は、言葉をどんどん縮めることによって、会話のテンポを速めた。また若者語は会話を楽しむためでもあるようだ。単語を省略して、従来の語とは違った語感を持たせ、おもしろさを出し会話を盛り上げる効果がある。
メール マガジン→メルマガ ( me e ru / ma ga ji n )
*メール マガジン→メーマガ ( me e ru / ma ga ji n )
これはメーマガとするよりも、「メール」の「メ」と「ル」を取って、メルマガとした方が、「メール」という語の特徴をしっかりと省略語に残し意味が伝わりやすいからであろう。メルで始まる語というのは少なく、めったに使わない言葉ばかりである一方、メーで始まる言葉は多く、良く使う語も多かったので、他の語の省略と勘違いされ混同しないように「メル」となったと考えられる。
若者言葉を見てきた限り、元の語のキーとなる二つの単語のそれぞれの最初の 2mora が再結合して、省略語を形成するのが一般的なようである。例外として、メルマガのように、元の語の意味がしっかりと伝わりやすいよう一部が規則通りでないものもある。
ここまで見てきた限り、ほとんどの省略語が 4mora である。このことから、日本人にとっては4モーラの単語は語呂がよく、言いやすいのであると考えることができるであろう。
若者言葉の省略語
若者は、言葉をどんどん縮めることによって、会話のテンポを速めた。また若者語は会話を楽しむためでもあるようだ。単語を省略して、従来の語とは違った語感を持たせ、おもしろさを出し会話を盛り上げる効果がある。例えばどのような省略語があるか (1) に挙げた。
(1) a. 追い出しコンパ→追いコン
b. 家庭教師→かてきょう
c. 土壇場でキャンセル→どたキャン
d. 駄目で元々→だめもと
e. フル(完全)に単位をとる→フル単
f. 耳にたこができる→みみたこ
(1) では、まず元の単語をキーとなる二つの単語を中心に二つに分解しそれを短縮させた後に再結合させている。わかりやすいように (2) で二つのキーとなる単語を取り出して、mora とともに考察する。
(2) a. 追い出し ( o i da si /
コンパ ko n pa )
b. 家庭 ( ka te i /
教師 kyo u si )
c. 土壇場 ( do ta n ba /
キャンセル ...
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