この科目の先生は非常に厳しいので、ホームページからのコピペや参考文献に乏しいレポートは、ほぼ不合格、というか採点に値しないという形で再提出になります。
設問:王維の作品を読み、作品中の気になった語句や表現を1つ取り上げ、それが王維にとってどのような意味を持つのか、資料などを挙げながら自分の考えを述べよ。
王維の作品を読み、作品中の気になった語句や表現を1つ取り上げ、それが王維にとってどのような意味を持つのか、資料などを挙げながら自分の考えを述べよ。
私が王維の作品の中で気になったものは、「終南山」という詩である。王維の他の作品を見ても、終南山が出てくる詩は少なくないが、「終南山」は、終南山自体をメインテーマにしてうたった詩であるからだ。この詩の中で、終南山はどのように捉えられているのか、また、王維にとって終南山はどのような存在であったのかについて、考えていきたい。
その前に、終南山とは何だというところから、簡単に見てみよう。終南山とは、中国、陝西省の南部にある、秦嶺山脈中部に位置する山々のことである。つまり、特定のひとつの山のことを指しているのではなく、山脈の一部を指してそう呼んでいる。
では、まず王維の他の詩中での終南山の扱いについて見てみる。まず、「自大散已往深林密竹蹬道盤曲四五十里至黄牛嶺見黄花川」の中では、終南山がどのように扱われているか見てみよう。詩の全文は以下の通りである。「危逕幾万転 数里将三休 廻環見徒侶 隠暎隔林丘 颯颯松上雨 潺潺石中流 静言深渓裏 長嘯高山頭 望見...