「障害者福祉施策の概要について述べよ。」
障害のある人の生活を、全体的に支える法体系の基盤となるのが「障害者基本法」である。この法律は、障害のある人の施策に関する基本的理念を定めていること、そしてその自立と社会経済活動への参加を総合的・計画的に実現することを目的としている。本法では、都道府県や市町村に対して「障害者基本計画」の策定を義務付け、福祉の地方分権を目指している。
また、障害者基本法は12月3日~9日を「障害者週間」とし、国民の間に広く障害者福祉についての関心と理解を深めることを目指している。
本法において「障害者とは、身体障害、知的障害、精神障害があるため継続して日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」と定義している。以下に、それぞれの障害を持つ者に対する主な法律と事業及び施策について述べる。
〈身体障害者福祉施策の概要〉
基本となる法律は「身体障害者福祉法」であり、「身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もって身体障害者の福祉の増進を図ること」を目的としている。この目的の実現のために①身体障害者の自立へ...