期末課題。
アジア史概論1
課題:シラバスに掲げられた参考文献を選んで、その文献について考えるところを 400 字×10 枚
程度にまとめなさい。
課題図書:杉山正明・礪波護ほか監修『中国の歴史 8 疾駆する草原の征服者―遼 西夏金元』
(講談社、2005 年)
乾燥アジアから捉える中国史
春休み、メキシコを旅した。初めて行ったアメリカ大陸だった。街中を歩いているとフレンドリーに
声を掛けられる。第一声はまず間違いなく、「China? Chinita?(中国? 中国人の女の子?)」
だった。なるほどアメリカ大陸から見れば、アジアといえば中国なのである。一億日本と十三億中
国では桁が違う。近年目覚しい経済、深い歴史のせいもあるだろう。単に、私が中国人顔なのかも
しれないが。兎に角、中国とはかくも大きいものであったのかと、異国で思い知った。
ところで、中華とは何か。どこからどこまでが中華で、いつからいつまでが中華なのか。実はこの
問いに明確な答えはない。そもそも中華という概念自体が、王朝史観に基づくものであり、後世の
歴史家の潤色・脚色の疑いを免れないからである。今回読んだ杉山正明『中国の歴史 8 ...