佛教大学外国史第一設題1

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    2012年度、A評価のレポートです。
    第一設題Ⅱ 五四運動を概観し、その歴史的意義を述べなさい。

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    第一設題Ⅱ 五四運動を概観し、その歴史的意義を述べなさい。
     1919年5月4日に起こった五四運動は、突発的な抗議運動ではなく、その背景には新文化運動を中心とした旧来の思想からの脱却、個人の独立、自我の解放の思想があった。
    本稿では、まず、五四運動の思想的背景としての新文化運動について、次に、五四運動全体を概観し、最後に五四運動の歴史的意義についてまとめる。
    一.新文化運動
    1915年9月、陳独秀により上海で『新青年』という雑誌が創刊され、青年たちに旧き文化との闘いと新しき文化の創造を呼びかけ、民主と科学を標榜する知識層、学生らによる思想解放運動(新文化運動)が起こる。
    『新青年』は自我の確立を中国変革の根本に据え、奴隷的、保守的、退陰的、鎖国的、虚文的、想像的であることを排して、自主的、進歩的、進取的、世界的、実利的、科学的な生を目指した。
    儒教は、二千年にわたる中国的専制の精神的支柱であり、人間解放を妨げる封建的な政治、道徳、文化の根幹であるとして否定された。
    この『新青年』による呼びかけの対象であった青年たちは、科挙廃止以後の近代学校教育の中で培った西欧の近代的な思考と、当時推し...

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