日大通信 保険総論 分冊1 合格レポート 平成23、24年度課題
まず、保険とは、簡単に説明すると、私たちが生活していく中に存在する大きなリスクに対して、多くの人たちで少しずつ負担することで、その少ない確率にあたってしまった時、その人の負担を軽減しようとするシステムである。このリスクというのが保険における1つのキーワードである。私たちは無数のリスクに取り巻かれているが、そのリスクが現実化する確率は様々である。私たちは、人の生死や病気など、予測不可能であるが、確率はゼロではないリスクを数多く背負っている。しかし、すべてのリスクに対して個人で負担することは不可能である。そこで、保険が必要となる。なぜなら、保険はそういったリスクの発生に伴う損失を皆で負担し合う相互扶助的なシステムであるからである。
現代の社会では、この保険の制度は必要不可欠になっているが、どのような時代、社会にも成立する制度ではない。そこで、保険制度が成立するための前提条件と制約条件について説明する。
1つ目は経済的前提条件についてである。保険制度は少数の社会や貨幣経済のない社会では存在しない。まず、リスクが現実化した...