幼児期は、人格形成の基礎が培われる時期であり、後の児童期や青年期の人格形成にも大きな影響を及ぼすことから、発達上きわめて重要な意味を持つ。一般にこの時期の基本的特徴として、発達の未分化性、発達速度の速いこと、可塑性に富むことの3つが挙げられる。発達の未分化性とは、例えば、想像と現実とをはっきり区別できないなど、本来、分化すべきものがまだ分化していない状態である。この根本的特質から、さらに知性と情緒との未分化を表す情緒性、興味と他の精神機能との未分化を表す興味性、主観と客観との未分化を表す自己中心性といった基本的特徴が生まれる。
幼児期は、人格形成の基礎が培われる時期であり、後の児童期や青年期の人格形成にも大きな影響を及ぼすことから、発達上きわめて重要な意味を持つ。一般にこの時期の基本的特徴として、発達の未分化性、発達速度の速いこと、可塑性に富むことの3つが挙げられる。発達の未分化性とは、例えば、想像と現実とをはっきり区別できないなど、本来、分化すべきものがまだ分化していない状態である。この根本的特質から、さらに知性と情緒との未分化を表す情緒性、興味と他の精神機能との未分化を表す興味性、主観と客観との未分化を表す自己中心性といった基本的特徴が生まれる。また、幼児期の発達速度は非常に速く、生理的、心理的な基本的体制がこの時期にほぼ完成される。さらに、可塑性とは、外部からの力により様々に変形しやすい性質を意味する。つまり、幼児期は、未分化な発達時期であるため、環境の影響を大きく受け、社会環境との相互作用の中で発達するのである。したがって、幼児期を過ごす社会環境の一つである幼稚園は、幼児の発達を促すような望ましい環境づくりが求められる。
近年、「生きる力」を育むことを目指し,個性尊重を基本的な考え方とした教育展開が行...