「交換することによって生活する」近代社会では、誰もが商品を売ることによって、貨幣を取得し、これによって生活しなければならない。貨幣を取得するためには、誰もが自分の商品を売らなければならない。売るべき商品が他になければ、わが身と言えど、売らなければならない。ひとは、生活のために貨幣を取得せねばならず、そのためには、自分自身を商品として売る、つまり労働しなければならない。
資本が価値増殖するためには、労働者を雇用せねばならず、貨幣も土地も持たない人が生活するためには、資本の企業に雇用されなければならない。個別資本の労働者雇用の関係が、資本主義社会の根幹を作っている。資本家は資本と貨幣の所有者であり、一方、労働者は貨幣を所有せず、ただ労働力商品の所有者である。そして、労働市場で、買い手・売り手として交換し、資本家は貨幣を払い、買った労働力商品の使用価値を消費する。資本家が買った労働力商品を投下して、商品を生産する過程は、その使用価値を消費すると同時に、価値を形成する労働過程であり、前提とする労働力商品の価値を再現する必要労働時間と、超過する剰余労働力時間に分かれる。しかし、必要労働力時間と、剰余労働時間は、相反するにしても、どちらも大きさが確定されない。
就業と失業について
「交換することによって生活する」近代社会では、誰もが商品を売ることによって、貨幣を取得し、これによって生活しなければならない。貨幣を取得するためには、誰もが自分の商品を売らなければならない。売るべき商品が他になければ、わが身と言えど、売らなければならない。ひとは、生活のために貨幣を取得せねばならず、そのためには、自分自身を商品として売る、つまり労働しなければならない。
資本が価値増殖するためには、労働者を雇用せねばならず、貨幣も土地も持たない人が生活するためには、資本の企業に雇用されなければならない。個別資本の労働者雇用の関係が、資本主義社会の根幹を作っている。資本家は資本と貨幣の所有者であり、一方、労働者は貨幣を所有せず、ただ労働力商品の所有者である。そして、労働市場で、買い手・売り手として交換し、資本家は貨幣を払い、買った労働力商品の使用価値を消費する。資本家が買った労働力商品を投下して、商品を生産する過程は、その使用価値を消費すると同時に、価値を形成する労働過程であり、前提とする労働力商品の価値を再現する必要労働時間と、超過する剰余労働力時間に分かれる。しか...