日本の高齢化社会の現状は、総務省の人口推計(2012年10月1日現在)によると、65歳以上の高齢者の人口は初めて3千万人を超え総人口に占める割合は24.1%と過去最高になっている。世界保健機関によれば、総人口に占める65歳以上の高齢者の比率(高齢化率)により、7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と分類している。高齢社会白書(平成24年版)では、日本の高齢化のスピードは速く1970年に高齢化社会になってから1994年に高齢社会になるまでの年数は24年と世界の中でも特筆すべき短期間である。高齢化率が7%~14%に達するまでにフランス115年、スウェーデン85年、ドイツ40年、イギリス47年かかっており、日本の高齢化のスピードが急激であったことがわかる。
高齢化社会になった要因は、死亡率の低下、平均寿命の延び、出生率の低下による子供数の減少など、日本は少子高齢化社会に直面している。働き手が少なくなることは、経済成長に影響を与える、高齢者に対する社会保障(年金・医療等)の増大など様々な問題が考えられる。総務省の労働力調査によれば60歳以...