上村幸雄1963「音声教育の問題点」を読んで、日本語教育に関して述べたものです。
音声学レポート課題
上村幸雄1963「音声教育の問題点」を読んで、日本語の音声教育についてあなたの意見を述べなさい
まず、私が今までに受けた発音指導について振り返ってみる際、それらしいものの記憶がないことに気付く。これまで学校の授業では一度も発音に関して学習したことがないのである。強いて言うならば、上村1963の論文でも述べられているように、国語科担当の教師も強烈な方言を使用しており、ましてや生徒は、音読や意見表明以外の場ではほとんど標準語を使用する機会もなかったといえる。上村がこの音声教育の問題点を提起したのが1963年で、今から半世紀ほど前であるにもかかわらず、私の状況から見ても、現時点での音声教育は充分ではない、むしろ当時よりも退化してしまったのではないかとも言え得る、という新たな問題点を先にあげておきたい。
さて、上村1963に挙げられている問題点とは、ひとまず以下の点が挙げられるだろう。まず、標準語教育を行う際には、文法教育・単語教育・音声教育・読み方教育・話し方教育のそれぞれ5つに分類できるが、そのうちから、音声教...