管理会計論
(1)企業経営において管理会計が果たす役割について論じると共に、管理会計の体系について論じなさい。
企業経営において管理会計の役割は、会社の経営状態を明確にし、経営者及び利害関係者(ステークホルダ)に明示する事によって、経営者にとっては経営の資料として役立て、投資家や取引先などにとっては投資や取引などの判断や意思決定を行います。
管理会計の体系は意思決定会計と業績評価会計に分けられます。R.N.アンソニーは、統制とは結びつかない計画設定の領域を戦略的計画(後の意思決定会計)で、計画と統制とが密接に結びついた領域を経営統制(後の業績管理会計)と分類しており、現在において、管理会計の一般的な体系となっています。
意思決定会計とは、企業は様々なデータに基き、将来において何をしていくかを決定していきます。この将来においてとるべき行動を決定することを経営意思決定といい、その為に必要なデータを提供する会計を意思決定会計といいます。
業績管理会計とは、事前計算の予算編成、事後計算としての予算と実績との差異分析や業績評価などまで、通常は1年の会計期間といった期間を基礎とした、制度的...