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マックス・ヴェーバーはドイツの社会学者である。社会実在論、自殺論で有名なデュルケム、形式社会学の提唱者のジンメルと活躍した時期は同じであり、社会学史上の第一人者である。学問的博識、徹底した分析と洞察、体系の壮大さと緻密さ、人類の未来に対する情熱と予見力、どれをとってもすさまじく、20世紀最大の思想家である。学問論、理論社会学、政治社会学などあらゆる方面において考察し、現在の学問水準から見ても内容は超一級であり、全体が合理化論という理論で語られている。ヴェーバーの社会学を理解社会学、価値自由、理念型、宗教社会学、官僚制論を中心に見ていくことにしたい。
19世紀に科学として「社会学」が歩み始めたころ、人の心理や考えを含む社会現象を、その主観的な側面をどのような仕方で取り扱うのがいいのか、ということが問題になっていた。この時方法論的個人主義という立場が生まれた。この立場では、個人を起点に社会を考えていこうとする。個人の意思決定の集積が社会を形成する、という考え方で社会唯名論ともいう。個々人の行為に注目し、その動機を理解することで、制度や組織の成立過程を究明するのがこの立場である。その時「社...