「人間の言語に共通する特徴のうち、恣意性・生産性について説明しなさい。」
私たちが、普段から何気なく使っている「言語」には、様々な特徴があり、それらの特徴に基づいて「言語」が使われている。これらの特徴には、様々なものがあり、時代に応じても細かな点で特徴が変わっている為、多くの研究がなされているが、このレポートにおいては、アメリカの言語学者であるハケット(C.F.Hockett)がまとめた16の特徴のうち、「恣意性」と「生産性」について見ていきたい。
まず、言語の「恣意性」とは、スイスの言語学者であるソシュール(Saussure)が提唱した言語の特徴であり、記号表現(シニフィアン)と記号内容(シニフィエ)の間には、一般的に、必然的な関連や動機性がないといった特徴である。テキストの例を引用すると、日本語では「ミズ」と呼ばれているH2Oのことを、英語ではWater、フランス語ではeau、ドイツ語ではWasserというように、すべて違う音声で表わされており、同じ「水」でも、慣習によって表記も読み方も違うものになるといったことである。この例で述べられている「水」も、英語圏やフランス語圏、ドイ...