近年、リソースベースビューに対する関心が再び高まってきた。模倣困難な企業の独自性つまり独自の資産、能力は戦略的な優位性をもつ源として重要であることが示唆されてきた。この観点を補完するものとしてポジションベースビューがある。
しかしながら、このアイディアの理論への関心が再燃したにもかかわらず、この分野における実証研究はまだまだ第一段階にあるといえるだろう。いくつかの研究が独自の企業は決算において他企業と比較して利益率の変動が大きいことを示してきた。また、同時に重要な潮流として独自企業の能力は多角化戦略を形成し、また多角化企業の業績の推進力となることも確認されてきた。なぜ独自の能力を持つ企業は多角化戦略をとるのか。独自の経営資源をもっていて、多角化を行っている企業は例えばどこか。例)ソニーのブランド。ソニーは中高年にソニーブランドというものがある。このブランド力を活かして金融事業にも進出した。しかし、こういった研究は通常、・・・・・
個々の企業において能力を拡張させることに関する研究は、特定の能力の性質に対する我々の理解をより豊かにしてくれた。しかし、全般的にそういった洞察は統合企業...