<公理体系の利点と欠点>
公理体系は、法則と同様に分類や、説明と予測を行うことができるが、納得感を提供することができない。
しかしながら、法則よりも優れた点を5つあげることができる。第一に、全ての概念が測定できなければならないわけではないことである。それゆえ、測定できない概念や仮説構成概念も理論の発展段階において利用することができる。第二に、必要な言明の数が少ないことである。第三に、研究がより効率的になることである。各言明が相互に関連しているため、ある言明を経験的にサポートできた場合、その言明に関連する言明もサポートできたことになるのである。第四に、理論家が考えうるあらゆる状況を検証することができる点である。こうした理論の慎重な定式化によって驚きのある、意図せざる結果につなげることができる。
最後に、因果プロセスと両立できる点である。しばしば公理的な理論は因果関係の説明を提供できるような形で体系化される。これによって納得感を提供することができるのである。
<公理体系以外の知識の必要性>
公理体系において社会科学的理論が欠如していることは、社会科学の考え方を定式化できないこと...