佛教大学通信教育の「生徒指導・進路指導の研究」S0532のレポートです。2013年度最新です。A判定いただきました。
様々な文献を参考にし、自分で事例を考えて、それに沿って意見や論点を考察しました。事例の分、ページ数が多くなっていますが、字数制限のことは何も言われておりません。
所見としては、「教育相談には、開発的、治療的、予防的教育相談に分類され、それは児童・生徒をその生活によく適応させ、人格の成長への援助を図るものであるという定義のもつ意味が正確に把握されています。また、その際には、カウンセリング・マインドをもつことが重要であるという視点も正確に理解できています。自作した事例へのいじめや不登校の対処もしっかりと言及できており、たいへんよくまとまっています。
小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明してください。
第1章 教育相談とは
第1節 教育相談の定義と目的
教育相談とは「一人ひとりの児童・生徒の教育上の諸問題について、本人や親、教師などに、その望ましいあり方について助言指導することであり、個人のもつ悩みや困難の解決を援助することによって生活に適応させ、人格の成長への援助をはかること」である。
教育相談は、全ての児童・生徒に対して行われるものであり、問題を抱えた児童・生徒のみを対象とするものではない。そのため「児童・生徒本人に働きかける活動」や「親と教員との話し合い」、「子どもとの関係に悩む教員に対して他教員の助言」や「カウンセラーや支援員などの他機関との連携」などの働きも含まれる。すなわち教育相談とは、一人ひとりの子ども達の成長を助けるという目的があり、児童・生徒自身、また親や教員、カウンセラーなどが相互に働きかけ、行われるべき活動である。
第2節 3つの教育相談活動
教育相談は、以下の3つに大きく分けることができる。
①開発的教育相談
開発的教育相談の中心...