妻X女は、夫Y男の不倫を許すことができず、Yの給与の半分を生活費として受給しながら、娘の園児Z女と共に賃貸住居を借りて、別居生活を営んでいる。経済的負担に耐えかねたYはXとの離婚を求めて提訴した。このような離婚を認めることはできるか。(A判定・1964文字)

閲覧数1,523
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    有責配偶者 協議離婚 調停離婚 審判離婚 裁判離婚 有責配偶者の離婚請求認容事件

    タグ

    民法経済倫理社会離婚法律判例問題婚姻生活

    代表キーワード

    民法経済社会

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    妻X女は、夫Y男の不倫を許すことができず、Yの給与の半分を生活費として受給しながら、娘の園児Z女と共に賃貸住居を借りて、別居生活を営んでいる。経済的負担に耐えかねたYはXとの離婚を求めて提訴した。このような離婚を認めることはできるかについて述べたいと思う。
    わが国では、当事者の話し合いによる協議離婚や第三者を交えた調停離婚や審判離婚の制度が認められており、そのほかに訴訟による裁判離婚の方法もある。このうち裁判による離婚は年間の離婚数の約1%にすぎない。前3者は究極的には当事者双方の離婚意思の存在を前提とするが、裁判離婚は判決による強制離婚である。その意味で、裁判上離婚を認めるための要件は厳格に法律で定められている。ただ、自らが破錠の原因をつくった、いわゆる有責配偶者からの離婚請求が認められるかどうかは判断が難しい問題である。
     わが国の離婚制度は、協議離婚などにより容易に離婚を認めているが、裁判離婚については、民法に「婚姻を継続し難い重大な事由」を離婚原因としながら、判例は、そのような事由を自ら作り出した有責配偶者からの離婚請求を認めてこなかった。判例は、「踏んだり蹴ったり事件」以来長...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。