日本史入門 分冊2 合格レポ★

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    資料紹介

    教材の筆者がいう、「重商主義」と「農本主義」について説明しなさい。

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     日本の社会は、少なくとも江戸時代までは農業社会だったと我々は認識し、当然のように百姓イコール農民と考えてきた。しかし実際、百姓は決して農民と同義ではなく、多くの非農業民を含んでおり、そのことを考慮に入れると、これまでの常識とは全く違った社会の実態が浮かび上がってくる。

     では、なぜ私達は百姓というと農民と思い込んできてしまったのだろうか。その原因の一つは、「日本」を国号とした日本列島最初の本格的国家である、「律令国家」が、水田を基礎に置き、土地に対する課税によって国家を支えるという制度を決めたことにある。

     この国家は、人民を戸籍に載せ、六歳以上の全ての男女に水田を与え、それを課税の基礎として祖、調、庸、その他の租税を賦課徴収した。海民にまで水田を与えたことから、この国家は全ての百姓を農民、稲作民ととらえようとする強い意志を持っていたことが伺える。しかし、この時期の日本列島の社会には、かなりの比重で海民、山民がおり、既に交易や手工業に携わる人々も活動していて、自給自足の集落など存在しなかったと言ってよい。

     十世紀に起こった政治的反逆は国家の租税制度や地方制度...

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