所見は「「学歴社会とは何か」について、テキストに沿ってしっかりと定義されています。また、学歴社会の現状と問題点も正確に考察できています。」でした。
学歴社会とは何かを明らかにし、高学歴化が進行すると教育はどのように変化するのかについて、学力の視点から述べてください。
学歴社会とよく混同される言葉に、高学歴社会がある。高学歴社会とは、単に「高学歴者の多い社会」を意味する言葉である。具体的には、高校卒業後の高等教育機関への進学率が50%を超える社会であるとされる。一方、学歴社会とは、「社会における社会的・職業的地位などの配分の基準として学歴が重きを占める社会」を意味する言葉であると考えられる。学歴社会と高学歴社会とでは、その意味するところがまったく異なるのであり、学歴社会とはただ単に教育を重視する社会ではない。教育の充実は各国家、社会の最重要課題のひとつに挙げられているため、教育を重視する社会が「学歴社会」であるなら、「学歴社会」でない社会などこの世には存在しないことになってしまうのである。
学歴社会に対しては古くからさまざまな批判がなされてきた。しかし、客観的に学歴社会を考察してみると、こういった社会になっていくそれなりの必然性が理解できる。明治時代がスタートし、維新政府が必要としたのは、各分野における優れた人材であり、その質...