(1)教科書第4章をもとに、「功利主義」について簡潔に説明しなさい(300文字以上400文字以下)
功利主義とは、18世紀、ジェエレミー・ベンサムが唱えた、人間の根本的な行動原理を快楽と苦痛と捉え、我々が何をすべきかは、快を求め、苦を避けることで決まるという思想である。利己主義とは異なり、自分の幸福だけではなく全ての幸福を目指している。
彼の功利主義は二つの軸から成り立っており、
①最大多数の最大幸福:政治的・倫理的な正義の基準は,功利性によって決定される。
②快楽計算:快楽を量的に表現し,計算することができるとし、量的功利主義と呼んだ。
しかし,快を求め苦を避けるという事実を単純化し過ぎていること、もし快楽の追求が善ならば,すべての行為が正しくなってしまうこと、自分の幸福と他人の幸福の衝突をどう処理するのかということ、数量化され計算可能だと考えられた快楽の計算の実例を挙げていないなど、彼の功利主義には欠点があった。
ミルは、ベンサムの量的功利主義や快楽計算を否定し,精神的快楽を重視する「質的功利主義」を主張する。
(2)教科書第4章をもとに、「...