M6511、R0703、言語学概論の科目最終試験6題セットです。
教科書の内容を、試験用紙の8割程度に収まるようまとめてあります。
試験勉強の一助としていただければ、幸いです。
参考文献:田中春美ほか『入門ことばの科学』大修館書店
M6511、言語学概論
1.ピジンとクオレールを説明しなさい
2.言語借用について例をあげて説明しなさい
3.「彼は気のおけない人だ」という表現には、2つの解釈がある。どんな意味に解されるか。また、それはどうして生じたのか、を考察しなさい。
4.地域方言と社会方言について述べよ
5.母音の特色と子音の特色を述べなさい
6.ラングとラロルについて説明しなさい
ピジンとクオレールを説明しなさい
ピジンとは、複数の言語から語彙や文法を採り入れ作りあげた混成語である。ピジンは、言語の異なる人たちが意思疎通を行うために、一種の共通語として用いられた。よって、ピジンは、商取引など限定的に使われる言語であったため、語彙は少なく、文法も単純である。「pidgin」という単語の起源については、さまざまな説が考えられているが、商用目的で単純化された言語を指す単語が、一つの単語に収縮したものと考えられる。
一方、クレオールとは、共通語としてのピジンが土着化し、母語となった言語のことである。多言語地域やプランテーションなど、多様な言語が長期間にわたって接触してきたような場所では、ピジンが日常的...