地域ゼロエミッションの都市適用
ゼロエミッションとは生産-流通-消費-廃棄の各段階で、排出物を限りなくゼロに近づけることにより、「循環型社会」を構築しようという考え方である。
私が取り上げたいのは、兵庫県で行われている森のゼロエミッション構想である。人と自然が調和した快適な生活環境の創出をめざすのがこの構想の目標である。この構想を実施している3つの地域を例に挙げ、この取り組みが都市部で適用できるかどうか考えてみる。
●青垣町
兵庫県北東部にあるこの町では廃棄物の資源化への取り組みに力を入れ、家庭用廃棄物14分類、生ゴミEM(微生物)処理、農業用廃プラスチック2分類、家畜ふん尿処理施設の検討等を行っている。また、木くずや稲ワラなどのバイオマス資源から発生したごみをメタノール生産プラントでメタノールにし、それを車の燃料にするという計画も進行中である。
●一宮町
兵庫県北西部にあるこの町では、家庭での生ゴミの堆肥化、石鹸製造機2機を導入しての廃食油利用による石鹸の製造、畜産堆肥等活用による有機農業の推進などの環境保全活動を住民自らが実践している。また給食センターの廃食油を燃料化する活動も行っ...
参考にします。