合格済レポート例
課題2
「上代から近世までの国文学の展開を、韻文中心に説明しなさい。」
・時代別に要点をしぼって説明しています。わかりやすくまとめております。
参考文献:乾安代・櫻井武次郎・新間一美・西島孜哉・毛利正守『日本古典文学史』(双文社出版)1987
<上代>文字をもたない頃に古代人に謡われていた歌謡と、漢字伝来後の筆録時代に入ってからも謡われたと推定されるうたを上代歌謡、または古代歌謡という。(毛利正守『日本古典文学史』1987)代表的なものは歌垣で、宗教儀礼から次第に遊楽的行事へと変化し、恋愛歌謡の基礎となった。上代歌謡は『古事記』『日本書記』に収録されているものが中心で記紀歌謡という。内容も恋愛歌謡や生活全般と多岐にわたっている。その後上代歌謡は、専門的な歌人の出現とともに、和歌へと発展していく。その集大成が『万葉集』で、大伴家持らによって編纂された。作品には万葉仮名が駆使されており、雑歌・相聞・挽歌の三つに大きく分類され、東歌や防人歌も含まれる。代表歌人には、第一期の額田王ら皇室歌人、修辞法や長歌・短歌の形式も整えた第二期の柿本人麻呂、第三期の山部赤人・大伴旅人・山上憶良ら、第四期の大伴家持や湯原王が挙げられる。同時に和歌に関する評論もおこり、最古の歌論書として『歌経標式』もつくられた。また、渡来人や漢籍の伝来により、近江朝期に漢詩文の制作が盛んとなり、『懐風藻』が最古の漢詩集として成立した。
<中古>中古文学の第一期(8...