はじめに、評価の目的について述べる。学習活動は、結果の成績をつけるための評価だけでなく、活動中の学習過程も評価の対象であり、その目的を明確にしておく必要がある。評価の目的には以下のようなことが含まれている。
単元の途中で自動にフィードバックされ、次回の授業に意欲がわくような評価
生涯体育・スポーツの基礎となり、自ら健康的な生活を実践できる態度と能力を育てられる評価
教師が指導内容や方法を再検討する評価
指導要録に記載して評定の参考資料となる評価
続いて、評価の種類について述べる。評価の種類は、次の6つのものがある。
⑴記録などの数値的データ(技能)
一番客観的なデータであるが、Tスコアなどで標準化してから比較しないと単純に他のデータと加算できない。
Tスコア(測定単位の異なる粗点を、相互に比較できるように考えられた得点法)
T=50+{10×(個人の成績-平均値)}/標準偏差
走運動のように記録が小さい方がよい場合には(平均値-個人の成績)とする。
⑵フォームや表現力などの評価(技能)
走運動や泳運動のように単純な動作では、フォームの善し悪しも評価の観点としては大切である。きれい...