■【2014】【明星大学】【相談支援】過去問と回答例

閲覧数3,617
ダウンロード数14
履歴確認

    • ページ数 : 16ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    2014年度、明星大学 教育学部 通信課程において、科目終了試験に出題された問題の一覧、およびその回答例、ヒント集です。2014年4月~2015年2月の間に行われた科目終了試験において、全国(すべての試験会場)の試験問題のうち,9問の問題及び回答例を紹介しております。

    全国の明星通信生の方のご協力により本資料を作る事ができました。ここでお礼を申し上げるとともに、これから試験を受ける皆様のお役にたてれば幸いです。
    また、試験対策だけでなく、レポート作成の際にも、記載させていただいている回答例、ヒント集はお役に立つかと思います。レポート作成の前にダウンロードすると、レポート作成作業がはかどると思います。

    →【過去問】と【合格レポート】 まとめブログ : http://ameblo.jp/meiseitarou/

    ※ 情報量が少ない、貴重な<幼稚園特例コース>の問題です。

    ※ 他の<幼稚園特例コース>の問題の情報が欲しい方は,こちらもご相談があります。個別にメッセージください。

    資料の原本内容

    ●相談支援 過去問6

    アセスメントについて
    ① 簡潔に定義した上で
    ② アセスメントするときに留意する点は何か、できるだけ詳しく述べなさい。

    アセスメントとは、

    クライエントが抱える問題の解決に際し、
    事前に情報を収集して総合的に分析し、
    問題解決のための目標やその方法などについて判断していく「事前評価」の過程となります。

    また、アセスメントでは、クライエントやその家族の解決すべきニーズや要求を明らかにする点が挙げられます。

    この過程の中では
    ・問題把握
    ・支援目標の設定
    ・ニーズ確定
    などが行えるよう、幅広い情報収集や客観的な分析などが求められます。

    しかし、こうした問題やニーズ、目標については、必ずしもクライエントや家族が自ら十分に情報提供や意思表示などをしているとは限らないため、
    援助者はコミュニケーションを深めて、
    そうした点を一つひとつ丁寧に明らかにしていく事が求められます。



    そのため、次のような留意点があります。

    アセスメントでの留意点

    ・クライエント自身が抱えている問題やニーズを
    様々な情報の中から客観的に把握すること。

    ・情報の収集においては、クライエントだけではなく家族の話した内容や、
    フォーマルおよびインフォーマルな情報を含めて幅広く行い、
    総合的な分析を行うこと。

    ・クライエントが表出できていない気持ちやニーズ、情報といったものに目を向け、そうしたものがある場合にはそれらを代弁していくこと。

    ・クライエントが置かれている様々な環境に目を向け、その相互作用についても十分に検討すること。

    ・クライエント自らが、問題解決への意欲をもって共働しながら問題解決ができるようにクライエントの参加を促していく事。

    ・クライエントの潜在的な力や能力といった強みの部分を引きだせるようにしていくこと。(ストレングス視点)


    こうした、アセスメントを行う際のアセスメントツールのひとつとして、
    マッピング技法を用いることが効果的であるとされています。

    マッピング技法とはクライエントが置かれた環境について、様々な角度から集めた情報を視覚化して整理し、それらの相互の関係や影響などを客観的に視覚的に示していく図式法
    (ジェノグラム、エコマップ、ファミリーマップ、ソシオグラムなどがある)

    ●相談支援 過去問1

    ケアマネジメントについて
    ① 簡潔に定義した上で
    ② ケアマネジメントの展開過程について述べなさい。


    ケアマネジメントという概念は

    援助技法という意味と
    制度的な意味が考えられる。

    援助技法としてのケアマネジメントは、ソーシャルワーク(社会福祉援助技術)における援助技法のひとつです。

    大ざっぱにいえば、ある方の生活ニーズを満たすため、複数のサービスを結びつける技法である。

    援助技法としてのケアマネジメントは、
    例えば保育における「個別支援計画」の作成や
    障害者向けの「相談支援事業」といった実務の中で使われることがあります。
    決して、高齢者の介護だけに役立つ方法ではありません。


    ケアマネジメントを日本においてはじめに制度化したのが、高齢者福祉の領域です。一般にはケアマネジメントとは介護保険制度におけるそれを指します。
    いわゆるケアマネさんと呼ばれるのも「介護支援専門員」です。

    児童福祉の領域では、例えば「児童相談所運営指針」の中で制度化されていますが、制度史的には新しい仕組みであるといえる。


    ケアマネジメントの対象者の特徴として、複数のニーズを抱えていることが挙げられます。


    例えば、精神科に通われていたシングルマザーの方がいらっしゃったとして、育児をきっかけに深刻なウツになり自宅に閉じこもりきり。通院も中断している。
    働けないので、生活費も底をついている。子供も一か月お風呂に入れていないというケース。

    このように複雑なニーズを抱えた方をケアするには、保育園だけなど単一の機関での支援だけでは限界がある。
    ときに保育士、医師、ケースワーカーなどの複数の援助者が関わることが求められます。

    ところが保健、医療、福祉、保育などのサービスは、専門分化しています。
    わかりやすく乱暴に言ってしまえばそれぞれの職場、援助のやり方はバラバラ。
    例えば、保育士はお薬を処方できませんし、医師は必ずしも保育のプロではないのです。

    つまるところ、複数の援助者やサービスを調整、リンキングすることによって、複雑な生活のニーズを満たすというところにケアマネジメントの意義があると思います。



    <ケアマネジメントとは>
    複合的な生活課題を持つ利用者と家族が援助を必要としているのに、利用が困難な人に対して自己の能力を最大限に発揮しながらも、サービスや社会資源を利用できるよう調整することす。
    具体的には、サービスの効率化や費用対策など、サービス内容の調節を図り、問題解決に向けてクライエントの環境を整えていくものです。
    生活の質を高めつつ自立を支援する活動である。


    <ケアマネジメントのプロセス(過程)>

    受付(エントリー)
    入り口の段階 ケースの発見  ・早期発見が大切である。
                   ・ケアマネジメントを必要とする人を発見する。
                   ・潜在的ケースもあるため、アウトリーチの姿勢が大切である。

    アウトリーチ:
    援助が必要であるにもかかわらず、自発的に申し出をしない人々に対して、公共機関などが積極的に働きかけて支援の実現をめざすこと。
    医療機関が、在宅の患者や要介護者を訪問して社会生活を支援する活動など。訪問支援。

    スクリーニング 

    ケアマネジメントを必要としているか否かを区別し、問題の優先順位や適切な対処方法などを整理する。


    受理面接(インテーク)
    クライエントからニーズを聞き取り、ケアマネジメントの過程や援助の内容
    について説明。了解を得られれば、契約する。



    事前評価(アセスメント)

    客観的な事実に裏付けられた情報の分析を行い、
    クライエントのニーズを明らかにして、包括的に援助の優先順位や問題の解決方法を判定する。


    計画の作成(プランニング)

    アセスメントの結果に基づき、生活ニーズを明らかにし、
    援助目標を設定し、ケアプランを作成する。



    支援の実施(インターベンション)
    介入

    プランニングにおいて設定した目標に向けて、具体的な支援方法を実行に移していく。

    介入  直接的介入:クライエントに直接働きかける。
        間接的介入:クライエントを取り巻く環境を変えるなどの
    間接的に働きかける。
    指示的介入:クライエントにアドバイスや情報提供を行ったりする。
        非指示的介入:クライエント自身が自ら判断して行っていけるように側面的に支援する。

    モニタリング

    クライエントに対する支援を開始した後、援助を展開している間に目標通りに計画が進行しているかを把握する過程。

    事後評価(エバリューション)
           
    ケアマネジメントが適切に行われたかの評価する。

    新たな課題やニーズなどが生じた場合、再アセスメントを行う。


    終結

    支援の目標が達成されクライエントが抱えていた問題の解決、あるいは軽減されニーズの充足が図られたなどのソーシャルワーカーとクライエントの双方が確認し、各サービス担当者の参加を得て、終結を決定する。

    ●相談支援 過去問2

    インテーク(受理面接)において留意すべき点は何か?
    できるだけ詳しく述べなさい。


    クライエントやその家族など、
    支援の対象となる人々への相談援助における、
    初期段階での相談場面がインテーク(受理面接)です。

    この過程では、クライエントの主訴を傾聴します。

    主訴:相談に来たクライエントが何を相談者に伝えたいか、 何を相談したいかということ。

    ただし、クライエントの主訴が、必ずしも本人のニーズを反映しているとは限りません。
    また、求められている援助と解決すべき問題とが異なる場合もあります。

    このため、クライエントの主訴を傾聴するだけではなく、
    その背景にあるニーズや感情をも理解するように心がけることが大切です。

    インテークでは、クライエントの抱えている問題点やニーズなどを明らかにし、
    類別化(スクリーニング)して、当面取り組んでいく方向性を見出していく事になります。

    この段階でのクライエントには、
    自身が抱えている問題そのものに対する不安、
    そうした不安や問題を他者に話すという不安、
    ソーシャルワーカーや相談機関が信頼できるものなのかどうかわからないという不安など、様々な不安が存在します。

    従って、ソーシャルワーカーは、
    クライエントがニーズを十分に表出できるような働きかけが求められます。


    そのため、次のような留意する必要があります。

    ・クライエントの緊張を解き、不安を緩和し、話しやすい雰囲気を作る。

    ・傾聴や共感、受容的な姿勢に努める。

    ・クライエントとの間に信頼関係(ラポール)を築く。

    ・クライエントとの表情や態度をよく観察して、背景にあるニーズや状況についても把握するよう努める。

    ・クライエントの置かれている状態や周囲との関係、緊急性の度合いなどを理解する。

    ・クライエントの問題に一緒に取り組むという姿勢を持つ。

    この段階は、初期段階ということや信頼関係を築いていく事が優先されることが優先されることを考慮して、次のようなことは避けなければなりません。

    ・過度に広範囲、あるいは深い情報を聞き出そうとすること。

    ・過度に専門用語などを使うこと。
    ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。