刑法事例演習教材 第二版(新版) 40

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    資料紹介

    刑法事例演習教材 第2版(新版)の解答です。事例問題形式での刑法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を網羅するとともに「考えさせられる」良問が揃っているため、現時点で,刑法科目最高の問題集であります。
    充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
    そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有効な内容となっております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第1 乙の罪責について
    1  本件では、乙は平成17年3月23日,A検事の取調に対し,「二 私は…甲という男に…覚せい剤1個をただでくれてやりました」という虚偽の事実を告げ、供述調書を作成させている。かかる書面は,甲の覚せい剤使用罪の公判でも証拠として使用されることが考えられる(刑事訴訟法321条1項2号)。そこで,乙の行為につき証拠偽造罪(刑法104条)が成立しないか。
    (1) そもそも,参考人が虚偽の供述をした行為については,偽証罪(169条)が定められている。そして,偽証罪は,宣誓を行った証人のみがその主体となるため、参考人による虚偽の供述は,宣誓をした証人となる場合以外は罰しない趣旨であると考えられる。そうすると、宣誓を行っていない参考人たる乙は同罪で罰するべきではない。
     また、「証拠」には物的な証拠や人証を広く含むが、その「偽造」とは不真正な証拠の作出であるから、「証拠」は物理的存在としての証拠に限定され、証言ないし供述はこれに含まれないというべきである。
    よって,参考人による取調段階における虚偽の供述は,証拠偽造罪を構成しない。
    (2)以上より,乙がA検事に対し,虚偽の証...

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