フェリシアン化カリウムのCV測定

閲覧数15,142
ダウンロード数12
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    フェリシアン化カリウムのCV測定
    実験環境 H16年11月24日 天気:晴 気温:16.2℃ 湿度:48.4%
    目的
    種々の濃度のフェリシアン化カリウム溶液をCV(サイクリックボルタンメトリー)測定を行うことでサイクリックボルタモグラムを描き、ピーク電流、ピーク電位を測定する。また、サイクリックボルタモグラムの操作、原理を理解する。
    原理
    サイクリックボルタンメトリー ( cyclic voltammetry ) は電極面で起こる酸化還元反応に基づく電流の変化を観測する方法である。
    静置した電極面で電位を一定の速度 ( 掃引速度 , v / Vs-1 ) で増大させ、ある点において再び掃引速度vで減少させもとの電位に戻した場合について次のような酸化還元反応を考える。
    (今回の実験では )
    ここでRedおよびOxはそれぞれ還元体と酸化体を示し、nは反応電子数である。このときNernstの式により電極面の電位Eは次のように書くことができる。
    ここでCRed / mol dm‐3およびCOx / mol dm‐3はそれぞれ還元体および酸化体の電極面での濃度、Fはファラデー定数、EOは標準電極電位と呼ばれ、その酸化還元系に特有の値である。
    一方、電極上の反応により、還元体と酸化体はFickの法則にしたがって、還元体(酸化体)は母液から電極表面へ、酸化体(還元体)は電極面から母体へ拡散する。
    ただし、t = 0, で 、 , で ,
    ここでDRed / cm2s‐1およびDOx / cm2s‐1はそれぞれ還元体と酸化体の拡散計数と呼ばれ、CRed*およびCOx*は電極面から十分に離れたとことの濃度である。一方、電極を流れる電流値I / Aは電極面のCRedおよびCOxと比例するので、
    となる。ここでA / cm2は電極面積である。
    実験に使用した薬品、器具
    器具
    CV-50Wボルタンメトリーアナライザー , セルスタンド , 測定電極( プラチナ電極 , プラチナ比較電極 , カウンター電極 ), 50ml三角フラスコ4個 , 50mlメスフラスコ
    試薬
    フェリシアン化カリウム ( K3[Fe(CN)6] = 329.25 ) , 硫酸ナトリウム ( Na2SO4 = 142.04 ) , 蒸留水
    実験操作
    測定サンプルの準備
    硫酸ナトリウム約5.35 gを50 ml三角フラスコ4つに入れた。
    フェリシアン化カリウム87.6 mg ,133.6 mg ,166.0 mg ,333.7 mgをそれぞれ同上の50ml三角フラスコに入れた。
    蒸留水を加え溶解し、50mlメスフラスコで最終容量50mlにした。
    それぞれの溶液のフェリシアン化カリウム濃度は次の表のようになった。
    表1 フェリシアン化カリウム溶液の濃度
    質量 / mg 濃度 / mM 87.6 5.32 133.6 8.115 166.0 10.08 333.7 20.27 CV測定
    フェリシアン化カリウム溶液をセルスタンドに固定した。
    ケーブルを、緑リード線‐作用電極、赤リード線‐カウンター電極、白リード線‐比較電極と接続した。
    測定電極を三角フラスコに入れた。
    初期条件を次のように入力し、それぞれの溶液について測定を行った。
    Init E = 0.7 V , High E = 0.7 V , Low E = 0 V , Init P/N = N , Scan Rate = 0.1 V/s , Segment = 2 , Smpl Interval = 0.001 V , Quiet Time =

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    フェリシアン化カリウムのCV測定
    実験環境 H16年11月24日 天気:晴 気温:16.2℃ 湿度:48.4%
    目的
    種々の濃度のフェリシアン化カリウム溶液をCV(サイクリックボルタンメトリー)測定を行うことでサイクリックボルタモグラムを描き、ピーク電流、ピーク電位を測定する。また、サイクリックボルタモグラムの操作、原理を理解する。
    原理
    サイクリックボルタンメトリー ( cyclic voltammetry ) は電極面で起こる酸化還元反応に基づく電流の変化を観測する方法である。
    静置した電極面で電位を一定の速度 ( 掃引速度 , v / Vs-1 ) で増大させ、ある点において再び掃引速度vで減少させもとの電位に戻した場合について次のような酸化還元反応を考える。
    (今回の実験では )
    ここでRedおよびOxはそれぞれ還元体と酸化体を示し、nは反応電子数である。このときNernstの式により電極面の電位Eは次のように書くことができる。
    ここでCRed / mol dm‐3およびCOx / mol dm‐3はそれぞれ還元体および酸化体の電極面での濃度、Fはファラデー定数、EOは標準電極...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。