日大通信、会計学・分冊1(科目コードS32800)の合格レポートです。
課題内容 「わが国の財務会計概念のフレームワークの役割と会計基準を取り巻く環境についてまとめ、さらに会計情報の質的特性について説明しなさい。」
講評 本問のポイントをよくおさえていると思います。今後とも一層の努力を!
参考文献
1.斉藤静樹「詳解『討議資料・財務会計の概念フレームワーク』第2版」,中央経済社
2.桜井久勝「財務会計講義」,中央経済社
3.相澤哲「一問一答新・会社法改訂版」,商事法務
追伸 丸写しはせずにあくまで参考資料としてお使いください。
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〇初めに、わが国の財務会計概念フレームワークの役割と会計基準を取り巻く環境についてまとめる。
〇従来わが国の会計基準は、「企業会計原則」の全文にみられるように帰納的アプローチに基づき設定されてきた。しかし、帰納的アプローチには、会計実務に問題点があってもそれを改善するような会計基準は形成されにくく、また基準全体の整合性や首尾一貫性が確保される保証がない等の問題点があった。また、経済のグローバル化が進み、金融取引のような複雑な取引も多く行われるようになった現在では帰納的アプローチには限界があった。そのため、将来の会計基準設定の指針として、現行の企業会計の基礎にある前提や概念についてのフレームワークを明文化する必要性が各方面から指摘されていた。そこで、2004年に討議資料「財務会計の概念フレームワーク」が公表され、その後一部修正されて2006年に概念フレームワークが公表された。
概念フレームワークは、財務会計の諸概念を想定したフレームワークを設定し、これと首尾一貫する具体的な会計基準の再構築をめざす試みであり、会計基準の設定に関する演繹的アプローチの一つである。概念フ...