H27司法試験刑事訴訟法

閲覧数2,984
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    H27司法試験 刑事訴訟法 再現

    第1 設問1

    1 捜査①の適法性

     本件捜査①のICレコーダーによる秘密録音は任意処分であり、必要性・相当性があるから、適法である。

    (1) 適否の基準

     捜査の適法性は、①国民の権利を一方的に制約するには、あらかじめ国民の代表である国会により根拠規範たる法律を定める必要があるから、当該処分が強制処分(刑訴法(以下略)197条1項但書)として対象者の「意に反する重要な権利制約」と言えるか判断するべきである。②その結果、仮に強制処分でないとしても、何らかの法益侵害のおそれがあることから、任意処分として必要性(緊急性)があり、相当な方法によりなされているかで判断するべきである。

    (2) 本件

     前提として、捜査①は「電気通信の傍受」(222条の2)に当たらない。なぜなら、ここでいう「通信」とは通信傍受法2条1項で規定されるところ、本件でPは、ベランダで聞こえる乙の発話を録音しているのであり、通信システムによって伝達される情報を傍受しているわけでないからである。

     ①本件捜査①は「重要な権利制約」とまでは言えず、強制処分に当たらない。理由は以...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。