血液内科

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    資料紹介

    1997年に発表された造血器腫瘍のWHO分類では、急性白血病は単純な形態的分類ではなく、形態学に加えて、染色体異常および臨床的特徴に基づいて分類されている。FAB分類と大きく異なる点は、AMLとMDSの境界を20%に引き下げたこと、疾患固有の染色体異常をもつ急性白血病を独立した疾患単位として扱った点である。

    ○細胞組織化学染色
      ペルオキシダーゼ染色とエラスターゼ染色が行われる。ペルオキシダーゼ染色は細胞質内にミエロエルオキシダーゼを含有する顆粒を持つ細胞が陽性を示す。エステラーゼ染色では、α―ナフチルアセテートエステラーゼと、α―ナフチルブチレートエステラーゼが単球系細胞を、ナフトールASDクロロアセテートエステラーゼが好中球系細胞を陽性に染色する。
    ○細胞表面形質と細胞質内形質  
      正常血液細胞は各系統と分化段階に応じて免疫学的に同定できる抗原性を特異的に発現している。主要なマーカーとして以下のものがある。
    細胞表面マーカーを解析する際には、用いる細胞を選択(gating)する必要がある。これには細胞の大きさによる分離(FSC)、複雑さによる分離(SSC)を用いて白血病細胞を選択する方法や、幼弱な細胞はCD45の発現が弱いことを利用した選択法がある。重要な点は、gatingした範囲内の細胞に腫瘍細胞がどの程度含まれているか他にどのような細胞が混入しているかをWright-Giemsa染色などから予測して結果を評価することである。

    ○染色体、遺伝子検査
      染色体の異常、それによって起こる遺伝子の異常は、急性白血病の確定診断に有用であるばかりではなく、特異的治療の選択、あるいは治療後の微小残存病変の同定による治療効果の判定や予後の推定に威力を発揮している。

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    血液内科レポート     
    【急性骨髄性白血病のWHO分類】
    1997年に発表された造血器腫瘍のWHO分類では、急性白血病は単純な形態的分類ではなく、形態学に加えて、染色体異常および臨床的特徴に基づいて分類されている。FAB分類と大きく異なる点は、AMLとMDSの境界を20%に引き下げたこと、疾患固有の染色体異常をもつ急性白血病を独立した疾患単位として扱った点である。
    ○AML with recurrent genetic abnormalities
    AML with t(8;21)(q22;q22):(AML1/ETO)
    AML with abnormal bone marrow eosinophils inv(16)(p13q22):(CBFb/MYH11)
    Acute promyelocytic leukaemia t(15;17)(q22;q12):(PML/RARα)
      AML with 11q23(MLL)abnormalities
    ○AML with multilineage dysplasia
    ○AML and myelodysplastic syndromes,th...

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