参考文献:『改訂 生きる力が育つ生徒指導と進路指導』松田文子,高橋超編著,株式会社北大路書房,2014年
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1.近年の少子化や高度情報化、さらには急
速に進行するグローバル化の中で、子どもの
生活環境はかつてないほどに大きく変化して
いる。このような変化の中で、学校のあり方、
家族関係、親子・兄弟・友人との人間関係も
変化してきた。その結果、児童・生徒の人間
関係の希薄化、規範意識の低下等の様々な課
題が生じている。それに対して、新学習指導
要領では、「生きる力」としての「確かな学
力」の確立を目指した生徒指導の持つ教育的
意義を明確化するとともに、生徒指導という
教育活動をより重要視するようになった。
そもそも生徒指導とは、全ての児童生徒が
持つ個性を尊重しつつ、それぞれの人格や社
会性のよりよい発達を促し、学校でのあらゆ
る生活が児童生徒にとって有意義で充実した
ものになることを目指す教育活動を指す。そ
のため、生徒指導の実践においては、あらゆ
る学校生活場面において、児童生徒一人一人
に現在及び将来における豊かな自己実現を可
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能にする自己指導力、すなわち「自分で考え、
自分で判断し...