税法 分冊②

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    資料紹介

    課題 源泉徴収制度の二元的法律関係を説明し、その問題点を指摘しなさい。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    源泉徴収制度における二元的法律関係とその問題点について、次のとおり述べる。

     所得税法は一定の所得について源泉徴収制度を適用することとし、個人に関しては利子所得、配当所得、給与所得、退職所得及び一定の報酬・料金について源泉徴収制度を適用している。この制度のメリットとして①課税庁にとって個人の収入について課税上の資料の入手が保証される、②予定納税の時期以前に源泉徴収によって早期に国家収入を確保しうる、③徴税費が安くなる、④納税が容易になることがあげられる。課税庁にとって一番大きなメリットは上記①の源泉徴収制度を通じて適正な課税処分を行うための資料の入手が保証されることであり、源泉徴収の対象を拡大することが適正な税務行政を展開する上において望ましいといえる。例えば有価証券の譲渡による所得について、納税者番号制を導入しなくても仮名取引の禁止ならびに源泉徴収と支払調書提出の徹底によって、資産性所得等の総合累進課税も可能であると思える。また、租税犯の自然犯化を防ぐことも可能になると考えられる。デメリットとしては、ア源泉徴収制度に対しては憲法上の疑問がある、イ源泉徴収のレベルだけでは必ずしも完結...

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