マスコミュニケーション論

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    資料紹介

    メディアが私に与えた一番の影響は確か私が小学高学年のときだったと思う。一時期僕は一人でトイレに行けなくなったことがある。一人でエレベーターにも乗れなくなったし、誰も留守番をしていない家に帰るのも恐ろしく怯えたことだってある。事件の詳細は覚えていないが、私が通っていた小学校の近くて殺人事件が起きたということだ。容疑者がエレベーター内で当時小学生だった、女の子を誘拐し、その後女の子は、バラバラな遺体で発見されたというものである。その事件後は通学班が結成され、一人で出歩くことや、友達と遊ぶことまで禁止されたというものだ。ニュースでも特番を組み放送されていた。幼いながらに、知っていた「切り裂きジャック」の再来と語っているニュースキャターまでおり、僕はとても日々にストレスを感じながら生きていた。実際には犯人は二日後に捕まったらしいのだが、インターネットで同じような事件を興味本位で検索してしまいそれに強く影響を受けたため、一人になったら殺されるとまで、思い込んでいた。これが私が生きてきた人生の中でもっとも恐怖を感じたときだった。まず間違いなく、この原因はマスコミュニケーションにあるだろうと思う。まず、先生から伝達された事実を、怪奇的な部分のみをピックアップするニュース番組で改めて、確認することにより地区に住んでいた子供達の恐怖が増長された。
    また、当時僕が見たウェブサイトも悪かったであろうと思う。そのサイトがどこにあったかなどは思い出すことが出来ないのだが、とにかく、その事件を崇拝し、そのような行為を推奨し、事件があった地区に私も人を殺しに訪れる、といったような大人から見たら馬鹿げている内容であった。だが、メディアで伝えられていることが事実であるということを疑わなかった少年時代の私は信じて疑わなかった。この認識的誤解が私の恐怖を生んだのであろうと思う。
    「メディアと暴力」の中にも、こう記述されている。「大人を介さずに得られたメディア情報の中には歪んだ情報が多く含まれていることが予想され、青少年の間に歪んだ情報が偏って存在している可能性が考えられる」確かに、このような情報は子供が一人で調べて一人で考え一人で結論をだすべきではない。それは間違った次元で考えられた事であり、過剰に表記されていることが多いのが事実だからである。多数のメディアから、このような過剰な表記されているのを、受け入れてしまうと本来は同じ事件と同じ事件であるから報道の仕方は同じであり、「1=1」と成り立つだけの式であるのにも関わらず、あたかも違う事件を取り扱っているかのように「1+1=2」というような、受け取り方をしてしまうのも事実である。そして、その影響を受けた人が反抗を犯すことにより、まるでメディアが犯人であるというようなメディア犯人説まで成り立ってしまうのである。犯罪者も必ずといっていいほど、何かしらのメディアには遭遇している。だが、犯罪者全員がメディアの影響を受けて犯罪することがあるわけではない。というよりむしろ、メディアの影響で犯罪をする人は少ないのが事実である。テレビゲームというメディアの影響でと煽られ
    続けていた、神戸連続児童殺傷事件、いわゆる、酒鬼薔薇聖斗事件、犯人である酒鬼薔薇聖斗、つまりこの事件の容疑者である少年も「義務教育が悪いと書いた方がマスコミ受けする」と供述しているのにも関わらずである。彼は犯行声明文の筆跡を鑑定されてもばれないように偽造するなど、十四歳にしてはとても高い知能を持っていて、たくさんの知識を持っていた。そんな頭の切れる少年が、たかがゲームごときに、影響さ

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    メディアが私に与えた一番の影響は確か私が小学高学年のときだったと思う。一時期僕は一人でトイレに行けなくなったことがある。一人でエレベーターにも乗れなくなったし、誰も留守番をしていない家に帰るのも恐ろしく怯えたことだってある。事件の詳細は覚えていないが、私が通っていた小学校の近くて殺人事件が起きたということだ。容疑者がエレベーター内で当時小学生だった、女の子を誘拐し、その後女の子は、バラバラな遺体で発見されたというものである。その事件後は通学班が結成され、一人で出歩くことや、友達と遊ぶことまで禁止されたというものだ。ニュースでも特番を組み放送されていた。幼いながらに、知っていた「切り裂きジャック」の再来と語っているニュースキャターまでおり、僕はとても日々にストレスを感じながら生きていた。実際には犯人は二日後に捕まったらしいのだが、インターネットで同じような事件を興味本位で検索してしまいそれに強く影響を受けたため、一人になったら殺されるとまで、思い込んでいた。これが私が生きてきた人生の中でもっとも恐怖を感じたときだった。まず間違いなく、この原因はマスコミュニケーションにあるだろうと思う。ま...

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