佛教大学2016年度 教職 国語 書道 A評価 参考に。
教科教育法国語2 第一節題
「高校1年生で学ぶ「羅生門」(芥川龍之介)、高校2年生で学ぶ「山月記」(中島敦)、高校3年生で学ぶ「舞姫」(森鴎外)を詳細に教材分析した上で、文学的文章教材を具体例として、高等学校3年間の国語学力形成の筋道を明らかにするとともに、高等学校の文学的文章教材の特質について説明しなさい。」
高校1年生で学ぶ「羅生門」
はじめに芥川龍之介の『羅生門』が国語の教科書で取り扱われるのは、今では当り前のようになっている。『羅生門』は、荒廃した背景の中で、正義感が容易に悪への決意に転換する極限状態を描いており、人間の持つ心(個の正義感)の浮動性を生徒自身の眼前につきつけることにより、生徒の新しい想像力の世界を生み出すことができるからでもある。冒頭のこの部分の文童をどのように扱うかで、生徒の作品に対する興味を増幅させることが充分可能なのである。高等学校の現場では、それぞれの問題や悩みを抱えて毎日教師が奮闘しているのが現状であろう。特に、国語という教科は、受験という大きな壁によりどうしても英語・数学に押されてしまい、生徒の授業に対する興味・関心が薄れてしまっているという...