佛教大学の特別活動研究(Z1116)、第1設題のリポートです。
2016年11月にA判定をいただいております。
特別活動において学校行事が果たす役割を整理し、その性質をよく表していると思われる「勤労生産・奉仕的行事」の活動例をひとつ示しながら、中学生および高校生を指導する際に注意すべき点を具体的に説明してください。
学校行事が果たす役割と生徒指導における一般的な注意点
まず学校行事というのは大きく分けて5つある。1つ目は厳粛な気分で新しい生活への展開を動機づける儀式的行事、2つ目が平素の学習活動の成果が伴ってくる文化的行事、3つ目が心身の健全な発達を促す健康安全・体育的行事、4つ目は平素と異なった環境で見聞を広める遠足・集団宿泊的行事、そして5つ目が勤労の尊さや奉仕の精神を学ぶ勤労生産・奉仕的行事である。{テキストP.29-30より(以降テキストという言葉は省略)}
これらを行うにあたって小中高通しての教育目標とされているのは、「望ましい人間関係の形成」である。今日、近所付きあいの減少など社会状況の変化によって、子供たちの人間関係形成力が弱くなっていると言われている。知識や技能をただ単に得るだけという従来の詰め込み教育だけではダメなのだ。子供たちは何かを教師から受け取るだけというのではなく...