1. 担保物権に共通の性質
(1) 不可分性
担保権者は、被担保債権全額の弁済を受けるまで、目的物の全部についてその権利を行うことが出来る、という性質。
(2) 物上代位性
担保目的物の売却・賃貸・滅失又は毀損によって目的物所有者が受けるべき金銭その他の物、及び目的物に設定した物権の対価に対しても、担保権者が優先権を行使し得る、という性質。
(3) 付従性
担保物権の発生には、被担保債権の存在を必要とし、当該被担保債権が消滅すれば、担保物権もまた消滅する、という性質。
(4) 随伴性
被担保債権が譲渡されると、担保物権もこれに伴って移転する、という性質。
上記四つが共通の性質とされているが、備えていないものもある。本件では、担保目的物は動産であるため、不動産を担保するような担保方法は除外する。
2. 担保の種類
(1) 法定担保物権と約定担保物権
1)法定担保物権
留置権、先取物権
2)約定担保物権
質権、抵当権等や非典型担保
(2) 典型担保と非典型担保
1)典型担保
留置権、先取物権、質権、抵当権
2)非典型担保
仮登...