佛教大学Z1308「教科教育法国語2」の第1設題レポートです。 合格済みです。レポートを書かれる際の助けになりますように。
高等学校の文学的文章教材の特質について
はじめに
平成二十一年の学習指導要領によると、高等学校国語科の目標を次のように示している。
国語を適切に表現して企画に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力を伸ばし、心情を豊かにし、言語感覚を磨き、言語文化に対する関心を高め、国語を尊重してその向上を図る態度を育てる。
この目標への実際の内容、「読むこと」について、田近洵一・鳴島甫(2013)では、全体の構成・展開・要旨を把握し、人物・情景・心情の描写を捉え本文を理解。さらに、文章における語り手の意図や倫理性・形象について考察し、より広い情報活用や読書活動へと発展させていく。そして自己の考えの形成に至る主体的な読む力を獲得していくとある。
これらを踏まえて、高校一年生で学ぶ「羅生門」、高校二年生で学ぶ「山月記」、高校三年生で学ぶ「舞姫」を教材分析し、文学的文章教材を具体例として、高等学校三年間の国語学力形成の筋道を明らかにし、高等学校の文学的文章教材の特質について説明していく。
二、高等学校で学ぶ代表的な三教材
『羅生門』芥川龍之介
大正四年に『今昔物語集』巻...