公衆衛生Ⅰ レポート
人口動態統計から見て、日本の近未来はどのような社会になると思われるか。
日本の将来ビジョンを描く際、まず把握しておかなければならないのは人口動態である。今回は、出生と婚姻について統計から分析を行い、考察していく。
平成26年度の総人口は1億2708万人で老年人口は26.0%となっている。総人口の年齢3区分別人口割合の年次推移をみると、第2次ベビーブーム期以降の出生数の減少傾向と死亡状況の改善による高年齢層の増加から、0~14歳の年少人口割合は減少し、65歳以上の老年は増加しており、平成9年以降は老年人口が年少人口を上回っている。また、15~64歳の生産年齢人口割合も減少している。現在の傾向が続けば、生産年齢人口は大幅に減少し、2060年には約4,400万人となる見込みである。一方、65歳以上の高齢者人口比率は4割に達する。特に、75歳以上人口は、約2,300万人となる見込みで増加が予想される。
日本の合計特殊出生率は、2013に1.43となり上昇傾向である。しかし、一時の上昇は晩婚化の影響で今...