2017年度 対応
佛大通信 高評価
OECDが行っている生徒の学習到達速度調査(PISA)で求められている能力を高める授業と評価の方法について、教えることを中心とした場合と、学習することを中心とした場合の設定手続きの違いを踏まえ、それぞれの場合における学習指導設計および評価方法を提案しなさい。
・はじめに
PISA2003においては、日本の生徒たちの読解力がOECD参加国の平均程度まで低下していることが明らかになり、いわゆる「PISAショック」が広がった。当時の日本では、「ゆとり教育」政策への批判を背景に、知識・技能の習得が強調される風潮が強まっていた。しかし、「PISAショック」を経て、知識・技能を活用する力を重視する方向へと、政策が軌道修正されたのである。
2007年6月に公布された学校教育法の一部改正により学力の重要な要素として、「基礎的な知識及び技能の習得」「思考力、判断力、表現力の育成」「主体的な学習態度の育成」が明確にされた。この基礎的な知識及び技能の習得を学力の重要な要素として規定した背景には、OECDが実施しているPISA調査の結果によるところが大きい。調査では、「読解力」「数学的リテラシー」「科学...