相談援助の理念と価値を踏まえ、精神保健福祉士の専門性について

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    精神保健福祉士は、「精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者1)」として定義されている。つまり、精神保健福祉士は、精神保健と福祉に関する専門的知識を有し、精神障害者の日常生活に適応のための必要な訓練と、地域生活の支援のための相談援助業務を行う専門職であり、その専門性を高めることが精神保健福祉士の命題であると考える。言い換えれば、精神保健福祉士の専門性として、相談援助にかかる実践基盤の価値を有することと、小さなコミュニティから広くグローバルな視点に立ち、地球環境に働きかけることが社会的に求められていることと考える。

     その精神保健福祉士の相談援助の実践基盤としての価値は、次の5つが挙げられる。まず一つ目が「社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)」である。精神保健福祉士は、精神障害者に対する偏見、差別、社会的排除を個人レベルの問題と...

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