『グレゴーリウス』のあらすじ要約~近親相姦から読み解くグレゴーリウスの贖罪~

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    資料紹介

    大学時代、ゼミ発表に使ったレジュメです。

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    近親相姦から読み解く、グレゴーリウスの贖罪について

     

    『グレゴーリウス』あらすじ

     フランスのアキテーヌ公国において、ある時男女の双子が生まれる。母は彼を産むと同時に亡くなり、彼らが10歳になる頃には父も亡くなった。両親を失った二人は互いを労り、思い合って暮らすのだが、とある晩に“悪魔にそそのかされた”兄は妹を女として抱いてしまう。程なくして妹は身ごもり、自分たちの罪に悲嘆にくれた兄妹は父代からの家臣の一人の助言に従い、赤子を彼の出生の秘密を記した象牙板とともに船にて流し、妹は悔恨のうちに日々を過ごし、兄は贖罪のため十字軍に遠征するも客死する。 

     稚児は僧院長と漁師に見つかり、漁師に育てられまた、僧院長の名からグレゴーリウスと名付けられる。グレゴーリウスはその比類ななき才能を見せつつ成長する。ある日彼は養父母の実子と喧嘩をし、その際に養母から自分は実子ではないということを耳にする。そして、僧院長のもとに行き自分の素性を象牙板でもって知り、いまの暮らしと故郷を捨てて騎士として旅立つことを決心する。 

     グレゴーリウスは船に乗り、彼の生まれた国に戻る。そこで彼は騎士として危機...

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