S0622外国史(第1設題)佛教大学通信教育課程

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    「Ⅱ 五四運動を概観し、その歴史的意義を述べなさい。」
     第一次世界大戦で欧米列強のアジアへの影響力が弱まると、1915年に日本は中国に対して二十一か条の要求を示し、大部分を認めさせた。その中には、日本が大戦中に占領した山東省の権益をドイツから引き継ぐことや、旅順・大連など、日本が日露戦争で獲得した満州の権益の期限の延長や、内容の拡張などが盛り込まれていた。これを中国は主権を犯すものだとして反発、終戦後に山東省の権益の返還を要求したが、パリ講和会議で要求が拒絶されると、民衆の不満が爆発し、都市部を中心に学生らによって反日運動が起こり、帝国主義に反対する全国的な運動へと発展した。これを五四運動という。

     第一次世界大戦が1914年7月に始まると、翌月には袁世凱政権は中立宣言を行い、中国領土・領海内での交戦行為や軍隊・軍需品の通過を認めないことを声明した。しかし、本格的な帝国主義確立期に入った日本はそれを無視し、対独宣戦を布告した日本軍は、欧米列強のアジアへの影響力低下に乗じてドイツの租借地・勢力範囲であった山東省の青島などを占領、ドイツの権益を継承し、満蒙における権益を強化するために、...

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