花粉管の先端成長と原形質流動
1、目的
花粉管の先端成長の速度の測定と原形質流動を測定し、その相関性を調べる。
アクチン脱重合剤に対する流動速度の変化の観察や、アクチンを蛍光染色し顕微鏡で観察することで、原形質流動の仕組みを推測する。
2、方法
先端成長について
・伸長中の4本の花粉管について光学顕微鏡で観察し、先端成長の速度を
測定した。
・伸長中の花粉管に純粋処理をした。
原形質流動について
・花粉管を発芽させ、顕微鏡でその原形質流動のパターン、速度を3ヶ所
(基部、中間部、先端部)で調べた。流れが両方向ある場合は、速度は
両方について調べた。
・花粉管に0.1μlのラトランキュリンB(アクチン脱重合剤)を含む溶液に
マウントして、流動のパターン、速度の変化を観察した。
・伸長中の花粉管をホルマリン固定して、蛍光標識したファロイジン(F-
アクチンに特異的に結合するキノコ毒)で染色し、蛍光顕微鏡で観察した。
・伸長速度の違う2本の花粉管の原形質流動速度を調べた。
3、結果
先端成長について
・4本の花粉管の先端成長の速度を下表に示す。
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