1、はじめに
本レポートでは、小学5・6年の社会科単元において教材化される社会事象や事物の意味や解釈について具体的に述べる。小学5・6年の社会科単元において、教材化される社会事象の例として、小学5年生の国土学習として「日本ってどんな国?」、小学6年生の歴史学習として「古墳について調べよう」を設定する。この教材の単元における配列理由についても触れつつ、教材レベルに考察の視点を下して記述する。
まず、「日本ってどんな国?」について述べていく。第5学年の目標は、小学校学習指導要領解説社会科編(2008)によると、「(1)我が国の国土の様子、国土の環境と国民の生活との関連について理解できるようにし、環境の保全や自然災害の防止の重要性について関心を深め、国土に対する愛情を育てるようにする。」「(2)我が国の産業の様子、産業と国民生活との関連について理解できるようにし、我が国の産業の発展や社会の情報化の進展に関心を持つようにする。」とある。つまり、国土学習を通して、国土に対する愛情や日本人としての自覚を育てたい。
この単元は第5学年の社会科学習において最初に配列する。なぜなら、日本の農...