男女間の友情について

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    資料紹介

    私たちは、社会におけるできごとについて何らかの関わりをもち、個人によって少しずつ違った意見を抱き、違った対処の仕方をしている。しかも、同一個人の反応の仕方には、場面や状況の違いを越えて、ある程度一貫した傾向が認められる。このような個人特徴は社会的態度と言われる。今回、私たちは、人間が人生を豊かに生きていくためには、友人が必要であり、そこで生まれる友情という感情は大切なものであると考え、社会的態度を調査することとした。友情という感情には、同性間で抱くものと、異性間で抱くものとで、男女間で意見の違いがあるのではないかという疑問を持ち、今回のテーマとした。「異性間で抱く友情には、男女間の差はあるか」について調査するべく、質問紙(参考資料参照)による調査を行った。測定方法は、リッツカート法を用い態度測定を行い、以下2つの仮説を試みた。
    (仮説1):友情という感情は、全ての人において同じ感情であるので男女間の差はない。
    (仮説2):友情という感情は、男性が抱く友情と、女性が抱く友情には男女間の差がある。
    〈方法〉
    被験者:Y大学の男性30名と女性37名、平均年齢21歳であった。
    調査者:Y大学心理学実験演習ⅠAに所属する学生9名
    質問紙:「男女間の友情について」質問項目の候補を、調査者のグループで複数上げ、肯定的な意見・否定的な意見をそれぞれ30項目ずつ上げた。その後、集められた項目を以下a~dの5つの項目の基準に従い修正、取捨し20項目の一覧表を作成した。〈a〉短文にまとめた。〈b〉2種類の意見を併記したようなものは2つに分けた。〈c〉単に事実を述べたものではなく、肯定的-否定的な態度を表すものとした。〈d〉主題に関係ない意見は捨てた。尚、質問内容は表1の通りであった。リッツカート法による態度測定で、各質問毎に5件法(そう思う、ややそう思う、どちらともいえない、あまりそう思わない、そう思わない、の5段階)を用いた。
    表1 「男女間の友情について」の質問項目
    実験手続き:質問紙は、実験者のグループで男女均等の枚数が回収できるように、学内にいる学生に配布、その場で質問項目に答えてもらった。回収したデータはt-検定をかけた後、仮説の検討を行った。
    〈結果〉
    1.項目分析
    各回答者の態度得点を算出した。主題に対して、より肯定的な回答から、より否定的な回答までそれぞれ1~5までの評定値を割り当てておき、各回答者毎に選んだ選択肢の評定値を合算したものが回答者の態度得点である。尚、質問文の中の否定項目については、逆転項目得点変換を行った。質問文と回答部が、調査全体として、同一の主題についての態度調査になっているかどうかを統計的に確かめるために項目分析を行った。項目分析の手続きは、上位下位分析〔G-P分析(Good Poor Analysis)〕を用いた。(a)各回答者の態度得点が多いものから順に全回答者のうち27%(18名〈同得点を含む〉)を選び上位群とした。同様に態度得点の少ないほうから27%(17名)を選び下位群とした。(b)上位群の回答を各質問毎に集計し、評定値の平均と分散を求めた。同様に下位群も求めた。(c)各質問毎に上位、下位の平均態度得点において、有意差を得られなかったp値(5%水準)項目(I3.I5、I10)は分析から除外した。(表2)
    2.仮説の検討
    項目分析で残った質問項目のみを用いて、全被験者について再度合計得点を求め、態度尺度得点を用い、男女間に差があるか算出した。全体の態度得点平均は51.49(表3)だった。次に、男女の態度得点に差があるか否か

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    私たちは、社会におけるできごとについて何らかの関わりをもち、個人によって少しずつ違った意見を抱き、違った対処の仕方をしている。しかも、同一個人の反応の仕方には、場面や状況の違いを越えて、ある程度一貫した傾向が認められる。このような個人特徴は社会的態度と言われる。今回、私たちは、人間が人生を豊かに生きていくためには、友人が必要であり、そこで生まれる友情という感情は大切なものであると考え、社会的態度を調査することとした。友情という感情には、同性間で抱くものと、異性間で抱くものとで、男女間で意見の違いがあるのではないかという疑問を持ち、今回のテーマとした。「異性間で抱く友情には、男女間の差はあるか」について調査するべく、質問紙(参考資料参照)による調査を行った。測定方法は、リッツカート法を用い態度測定を行い、以下2つの仮説を試みた。
    (仮説1):友情という感情は、全ての人において同じ感情であるので男女間の差はない。
    (仮説2):友情という感情は、男性が抱く友情と、女性が抱く友情には男女間の差がある。
    〈方法〉
    被験者:Y大学の男性30名と女性37名、平均年齢21歳であった。
    調査者:Y大学心...

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