佛教大学
自然地理学【Q0703】
科目最終試験の出題6問です。
2018年度に80点で合格しました。
1. 氷河によって形成されたモレーン地形について、地形的特徴とその古地理的意義について説明しなさい
2. 河川ぞい平野の3基本形の特色を要約し、その土地利用と人間活動との関係、平野の古地理変化をそれぞれ説明しなさい。
3. 気候変化を調べる方法を2つ挙げ、歴史時代の気候変化とその影響を要約しなさい。
4. 過去2万年における海面変化の状況を年代の古いほうから新しい順に詳しく説明せよ。
5. 湿潤地帯および乾燥地帯における地形の特色を比較し、その形成作用の違いを説明せよ。
6. 第四紀の地殻変動を調べる方法を2つ挙げ、それと現在の地形との関係を説明しなさい。
自然地理学 試験対策
1. 氷河によって形成されたモレーン地形について、地形的特徴とその古地理的意義に
ついて説明しなさい
モレーン地形とは氷河によって形成される地形の一つである。雪崩などによって岩屑が
氷河の表面や内部に入り込み、氷河が融解するにつれて氷河の前面・側方の地面などに堆
積し、礫・砂・シルト(砂と粘土の間)が混合している小さな丘のようなものである。モ
レーン地形にはその出来方によってさまざまな種類があり、礫や砂などの堆積物が氷河の
前面に堤防状にできるものを前面モレーン、同様に側面にできるものを側方モレーンとい
う。氷河が後退していくときに礫や砂などが平らなシート状に堆積したものは氷底モレー
ンとよばれる。また氷床が縮小していくとき、氷床の前面と堤防状に発達したモレーンと
の間には湖が形成される。
ではこのようにして形成されるモレーン、さらには湖を調べていくと、どのようなこと
がわかるのであろうか。まず大氷河時代という概念が誕生して間もなく、氷河の拡大が少
なくとも 2 回以上あったということがモレーンによってわかったのである。モレーンの風
化の具合や固まり具合に...