2006/11/28-12/01
生理学実習:消化管運動
実験者:windowsxp
共同実験者:Mac
目的:消化管平滑筋の収縮運動は神経性および液性調節を受けている。本実習ではラット小腸を材料とし、消化管
運動の制御について理解を深める。また、収縮運動における Ca イオンの重要性について確認する。
実験動物:ラット小腸
実験溶液: 145mM NaCl 、5mM KCl 、10mM HEPES 、0 または 1mM CaCl2
1mM MgCl2 、10mM D -glucose、pH7.4
試薬:アセチルコリン、高濃度 KCl 溶液、カフェイン、ノルアドレナリン、ニフェジピン
実験 1
(1)標本をマグヌス管内に懸垂し(標本の長さは静止時
の約1.2-1.3倍程度にした状態)、10 分程度収縮(等張性
収縮)の変化を観察した(自発性の収縮の観察)。
(2)以下の順に薬物を適用した。
アセチルコリン(0.5μM)(2 回)
高濃度カリウム(60mM )
カフェイン(1mM)
ノルアドレナリン(2μM)
アセチルコリン(0.5μM)
留意
(1)マグヌス管内の実験溶液は 30 度に保温し、空気ポ
ンプにより常時通気した(ただし、測定に影響を与えな
い程度)。
(2)薬物の効果を観察するときは、示した終濃度にな
るようにマグヌス管内に加えた。
(3)適用した薬物を洗浄する場合にはマグヌス管下部
より実験液をすべて抜き取り、上部より保温しておい
た新鮮な実験液を加えた(この操作を 3 回以上繰りか
えした)。
(4)それぞれの薬物適用は 30 秒間程度、洗浄後次の薬
物適用まで 5 分以上とした。
実験 2
(1)実験 1 と同様に標本をマグヌス管内に懸垂し 10 分
程度収縮(等張性収縮)の変化を観察した。
(2)以下の順に薬物を適用した。
1.アセチルコリン(0.5μM)(2 回)
(Ca 含有溶液で Wash)
2.高濃度カリウム(60mM )
(Ca 除去溶液で Wash)
3.アセチルコリン(0.5μM)
(Ca 除去溶液で Wash)
4.高濃度カリウム(60mM )
(Ca 含有溶液で Wash)
5.アセチルコリン(0.5μM)
(Ca 含有溶液で Wash)
6.高濃度カリウム(60mM )
(Ca 含有溶液で Wash)
7.ニフェジピン(1μM)
8.アセチルコリン(0.5μM)
(Ca 含有溶液で Wash し、ニフェジピン添加)
9.高濃度カリウム(60mM )
(Ca 含有溶液で Wash)
10.アセチルコリン(0.5μM)
(Ca 含有溶液でWash)
11.高濃度カリウム(60mM )
結果:
実験 1 の結果は図 1 にまとめた。薬物投与前はいず
れも自発性収縮が見られた。その振幅は約 0.2 ㎜、周
期は 6 秒/回である。a)e)アセチルコリンは強い収縮
を起こし持続時間も長い。3 回の ACh の収縮の形には
特徴があり、はじめ 6 秒程は速やかに収縮したあと緩
やかに収縮してほぼプラトーに達する。b)高濃度カリ
ウムは弱い収縮を起こしすぐに弱く弛緩して徐々にま
た収縮する。c)カフェインは中ぐらいの弛緩を起こし
投与後 20 秒に弛緩が最大になり、その後は収縮弛緩を
繰り返してもとの長さに回復する。d)ノルアドレナリ
ンは中ぐらいの弛緩を起こし、持続時間はカフェイン
より長い。弛緩の形はちょうどアセチルコリンの収
2006/11/28-12/01
生理学実習:消化管運動
実験者:windowsxp
共同実験者:Mac
目的:消化管平滑筋の収縮運動は神経性および液性調節を受けている。本実習ではラット小腸を材料とし、消化管
運動の制御について理解を深める。また、収縮運動における Ca イオンの重要性について確認する。
実験動物:ラット小腸
実験溶液: 145mM NaCl 、5mM KCl 、10mM HEPES 、0 または 1mM CaCl2
1mM MgCl2 、10mM D -glucose、pH7.4
試薬:アセチルコリン、高濃度 KCl 溶液、カフェイン、ノルアドレナリン、ニフェジピン
実験 1
(1)標本をマグヌス管内に懸垂し(標本の長さは静止時
の約1.2-1.3倍程度にした状態)、10 分程度収縮(等張性
収縮)の変化を観察した(自発性の収縮の観察)。
(2)以下の順に薬物を適用した。
アセチルコリン(0.5μM)(2 回)
高濃度カリウム(60mM )
カフェイン(1mM)
ノルアドレナリン(2μM)
アセチルコリン(0.5μM)
留意
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