2020年度、中央大学法学部通信教育課程の特殊講義2 第3課題です。
一発合格でA評価でした。
課題内容『女性の社会的地位の向上に貢献した女性たちについて調べ、どのような人たちがどんな活動をしたかを時代の流れに沿ってまとめなさい。』
第1 明治国家と女性
1. 明治国家にあって、女性は政治的権利を否認され、結婚して家庭に入り、子弟の養育に尽くすことが求められた。国家を支え戦争に入るのは男性であり、跡取りとなる子弟の養育が女性の務めであった。しかし、日露戦争の最中、女性が社会に引き出される必要が生じる。多数の兵士が死傷し、一家の働き手を失った都市部の家庭の場合、妻や娘は職に就かざるを得なくなった。戦争開始直後、愛国婦人会の会員を中心に結成された横浜奨兵議会婦人部は、兵士家族の慰問と同時に働く母のための保育所の設置を行っていた。
2. 日露講和条約調印反対から起こった日比谷暴動は民衆の政治活動に火をつけ、大正デモクラシーを開幕させることになるが、女性にとっても日露戦争は女性を家から引き出し、職業従事を促す契機となった。明治国家が作り上げた家制度、良妻賢母主義などの枠組みはこうしたことからも、明治末期には動揺し始める。
第2 大正デモクラシーと女性運動
1. デモクラシーの時代の中で、女性も様々な分野で明治国家が作り上げた枠をうち破る運動を開始する。そして時代の流れは、平塚らいてうをはじめとする数々の女性運動のリーダーと...