第4章 グローバリゼーション下での政治と法
19世紀 市場国家
経済活動については市場の自律性にゆだね,それへの政府介入は最小限に限られるべきとする国家。
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↓ 経済力の集中や貧富の差の増大など市場
↓ 国家の限界
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20世紀 社会主義国家と福祉国家
20世紀後半に独立を達成した非西欧諸国も政治・経済および共同社会領域に積極的に介入「開発国家」を創設した。
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現在 新市場国家
規制緩和や民営化にみられるように政府の規制・介入を大幅に後退させるという意味で「新市場国家」とでも特徴づけられるが、これは19世紀市民国家の核とされた「主権」概念自体が揺らぎに直面している。
EX) NGO、国連、世界銀行、IMF、WTO、 等
国家主権概念の変質
国連システム
国連
国連は、その限界をしばしば指摘されながらも、国際的紛争の解決、発展途上の開発、先進諸国との貿易の不均衡の是正、地球環境の保全など国際政治・経済・社会のほぼ全分野において主要な役割を果たしている。
国連の中には、市場のグローバリゼーションに対抗する社会のグローバリゼーションの出現と、それに根ざした「地球統治」の萌芽ともいうべきものを窺うことができる。
EX) 難民救済、貧困削減、地球環境問題、紛争の解決などの平和の構築 等
2) 主権の変容
主権の解体ではなく、主権の重層化とみるべきである。
地域「統治体の可能性」―――モデルとしてのEU
☆地域統合・・・経済統合+共同性
地域統合が経済統合から行われる理由
①経済領域が「市場」システムの存在を前提としているところから,固有の政治や文化の領域に比べて普遍的性質を有しており,その分「合理的な」調整が可能であることがあげられる。
②現代介入国家の有する「経済的性格」。
☆EUの特徴
①ハーシュマン宣言「フランスとドイツの長年の抗争を抑えるため」
②キリスト教とローマ法に淵源する共通の法という認識。
③「民主主義」概念。
これらのように、EUの現在までの拡大と深化の基礎には、「1つのヨーロッパ」という文化的統合理念が存在している。
EX) ヨーロッパ審議会、ヨーロッパ人権条約、ヨーロッパ社会憲章 等 の人権メカニズム。
東南アジア諸国連合から「東アジア共同体」への可能性
1)ASEAN(東南アジア諸国連合)の設立と発展。
ASEANは,ベトナム戦争が激化しつつあった1967年,当時この影響による国内反体制勢力の活動に危惧を抱いていたインドネシア,マレーシア,シンガポール,フィリピン,タイの五カ国の外相がバンコクで集いその宣言により結成された。
その動機は,他の地域経済協力とは異なり,明らかに政治的なものであった。
結成が,単なる外相宣言によって行われたという「非公式性」も,EUをはじめ多くの地域協力が条約という法的文書に基づいて設立されているのに比べると特筆に値する。
1976年 「ASEAN協和宣言」「東南アジア友好協力条約」
ベトナム戦争後 初 首脳会議
◆1970年代~80年代 「経済協力枠組み」
さまざまな経済協力枠組みを構築した。
しかし、各国の経済構造は,圧倒
第4章 グローバリゼーション下での政治と法
19世紀 市場国家
経済活動については市場の自律性にゆだね,それへの政府介入は最小限に限られるべきとする国家。
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↓ 経済力の集中や貧富の差の増大など市場
↓ 国家の限界
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20世紀 社会主義国家と福祉国家
20世紀後半に独立を達成した非西欧諸国も政治・経済および共同社会領域に積極的に介入「開発国家」を創設した。
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現在 新市場国家
規制緩和や民営化にみられるように政府の規制・介入を大幅に後退させるという意味で「新市場国家」とでも特徴づけられるが、これは19世紀市民国家の核とされた「主権」概念自体が揺らぎに直面している。
EX) NGO、国連、世界銀行、IMF、WTO、 等
国家...