ユダヤ教は唯一神ヤハウェへの信仰に基づく民族宗教である。
聖典はタナハ(TNK)と呼ばれる「トーラー」「ネイビーム」「ケトゥビーム」や「タルムード」「典外書」があり、最も重要な部分がトーラー(律法)で「モーセ五書」といわれる。
創世記を初めとするこの五書によると、神ヤハウェは7日間で世界を創造し、土からアダムを、アダムの肋骨からイヴを生んだ創造神である。
ユダヤの族長アブラハムのように選ばれた者たちは天啓を受け、約束の地といわれるカナーンへと移動した。孫のヤコブ一族はエジプトへと移動し、後にヨセフ族といわれるようになる。
神ヤハウェは宗教的祖であるモーセに語りかけ、天啓を受けたモーセはユダヤの民を導き、エジプトから脱出した。その後、シナイ山で神から十戒を受け、彼等は神に選ばれた祭祀の民とするシナイ契約を結んだ。
この十戒は神ヤハウェが二つの石板に書いたとされ、五書の中では、出エジプト記に原型が、申命記にはモーセによる復唱が記されている。両者の違いは、安息日は、神が創造の後7日目に休まれた事を根拠としているのか、エジプトから救い出された事を根拠としているのかである。
十の戒めのうち初め三...